「転職ドラフトって聞いたことあるけど、どんなサービス?」
「ITエンジニアの採用に苦戦していて、新しい採用手法を探している」
このような疑問や課題をお持ちではありませんか?
転職ドラフトは、企業が年収を明示してエンジニアを指名する転職サービスです。
本記事では、転職ドラフトの基本情報から特徴・仕組み、具体的な始め方、運用のコツまで詳しく解説します。
返信率90%・面談承諾率30%という高い実績や、月1回のドラフト開催の流れ、効果的なスカウト文の作成ポイントも紹介するため、エンジニア採用の効率化を目指す人事担当者に役立つでしょう。
本記事を読み転職ドラフトの特徴を理解して、他の転職サービスと比較したうえで導入につなげてください。
転職ドラフトとは、ITエンジニアに特化した逆指名型の転職サービス

転職ドラフトは、企業が年収とポジションを明示したうえで、登録済みのエンジニアを「ドラフト形式」で指名できるスカウトサービスです。
指名の際には「年収を含めた条件提示」が必須です。
企業は、運営による審査を通過したエンジニアのレジュメを閲覧し、提示した条件に基づいてスカウトを送信します。候補者が承諾した場合のみ面談・選考へ進むため、採用の質と工数のバランスを最適化しやすい仕組みです。
サービス基本情報(企業向け)
以下に、転職ドラフトの企業向けサービスに関する基本情報をまとめます。
| 項目 | 内容 |
| サービス名 | 【転職ドラフト】 転職DRAFT SCOUT(リクルーティングサービス) 転職DRAFT AGENT(エージェントサービス) |
| ジャンル | ITエンジニア特化の指名(スカウト)型ダイレクトリクルーティングサービス |
| 主な用途 | ・エンジニア採用において、登録エンジニアに年収提示付きスカウトを送る ・指名形式で優秀なエンジニアを発掘する |
| 特徴 | ・年収を事前提示する形式(内定時に提示額の90%未満ではオファー不可) ・月1回程度の「ドラフト(指名可能期間)」を設けるイベント形式 ・エンジニア側のレジュメ審査あり(一定のスキル・実績を保有する登録者が中心) |
| 対象者(企業) | エンジニア採用に注力する企業、Web/IT企業、自社開発を行う企業などが中心 |
| 運営会社 | 株式会社リブセンス(東京都港区) |
| ユーザー層(登録エンジニア) | IT・Webエンジニア経験者。スキル&実績が一定以上の登録者が多い。 |
| ユーザー年齢層・指名数 | ・20代~30代半ばの若手~中堅エンジニアが多い。・総指名数は1,000件(2024年時点) |
| 登録ユーザーの種類 | バックエンドエンジニア、エンジニアリングマネージャー、テックリード、フロントエンドエンジニア、インフラエンジニア、プロジェクトマネージャー、SRE、エンジニア採用/人事、プロダクトマネージャー、データ分析(2024年に指名を受けた職種) |
| 参加企業数 | 490社(2024年時のデータ) |
| 料金 | 要問い合わせ |
| 平均提示年収 | ・2025年9月回開催結果では、平均提示年収800万円(登録エンジニアに対して企業が提示した年収の平均値が、2020年1月で約644万円、2024年12月で約791万円にまで上昇) |
| 向いている企業 | ・エンジニア採用に力を入れている企業 ・一定以上の年収(600万円以上など)を支払える企業 ・優秀なエンジニアを確保し、競合他社と差別化を図りたい企業 |
参考:
転職ドラフト「2024年の転職ドラフトスカウト ハイクラス回を振り返る」
転職ドラフト「転職ドラフトの高額指名は本当に採用されている?90%ルールの実態を調べてみた」
転職ドラフト「【2025年版】激動のITエンジニア転職市場を徹底分析!市場価値を高めるキャリアを描くには」
詳しい特徴などは「転職ドラフトの特徴・仕組み」で解説するため、ぜひ参考にしてください。
一般的な転職サイトとの違い
一般的な転職サイトでは、求職者が求人に応募する「応募型」が主流です。企業側は待ちの姿勢となり、求職者の応募を待つしかない場合も多く、即戦力となる人材との接点を持ちにくいことが課題です。
一方、転職ドラフトでは、企業が自らエンジニアのレジュメを確認し、年収を提示したうえでスカウトを送る仕組みを採用しています。
あらかじめ条件を明示したうえでアプローチできるため、年収交渉や条件のすれ違いが起きにくく、転職活動の初期段階から質の高い接点を築ける点が大きな特徴です。
以下は、代表的な他の転職サービスと比較した際の違いをまとめた一覧表です。
| サービス名 | 主な特徴 | 年収提示 | メイン層 |
| 転職ドラフト | 年収提示付きスカウト制 | 必須 | エンジニア中心 |
| Wantedly | 共感・カルチャーマッチ重視 | 不要 | 幅広い職種 |
| Green | 応募型 | 不要 | IT・Web職種 |
| グローバル向け | 任意 | ビジネス職全般 |
このように、転職ドラフトは「スカウト型」「条件の事前提示」「エンジニア特化」という3点を組み合わせた独自の仕組みを採用しています。
その結果、企業側が待ちの姿勢ではなく、優秀なエンジニアに積極的にアプローチできるため、採用効率の向上が期待できます。
口コミ・評判
転職ドラフトは、実際に利用した企業担当者から高い評価を得ています。
以下に、SNS上での口コミを紹介します。
| エンジニア採用媒体「転職ドラフト」、うちみたいな年間数人しか採用していないけど、相場よりちょっといい金額を出せる会社は、年収という心配ポイントをクリアした状態でスカウトに反応するか判断してもらえるので他媒体より返信率が高くなるし、固定費が安め(別途成功報酬あり)だし、おすすめ |
引用:X
| 転職ドラフトがおすすめです…エンジニア採用やってたりしてますが、その立場から見ても、すごく丁寧に運用されている媒体だなーと感じてます…👀 |
引用:X
採用人数が限られる企業でも、効率的にアプローチできる点が評価されています。
また、媒体の運営姿勢や信頼性についても、ポジティブな意見が寄せられています。
転職ドラフトの機能

ここでは、転職ドラフトの機能を紹介します。
| 機能名 | 概要 |
| スカウト(ドラフト指名) | 指定期間中(約2週間)にエンジニアを年収提示付きで指名できる基本機能。年収や条件を事前に提示するため、交渉の前提が明確になり、話がスムーズに進みやすい。 |
| 自己推薦機能 | エンジニアが自分から「この企業に指名されたい」と意思表示できる仕組み。企業と候補者の双方に関心がある場合、マッチング精度が高まり、やりとりの質も向上。 |
| スケジュール調整機能 | 面談日程を自動で調整できる機能。候補者とのやり取りを効率化し、スピーディな進行を支援。 |
| 再提示リクエスト機能 | 一度提示した年収や条件に対して、求職者側から再検討のリクエストが可能。柔軟な交渉を実現。 |
| 指名管理ダッシュボード | 指名状況、返信状況、ステータスなどを一元管理。ドラフト全体の進捗を可視化しやすい。 |
機能や媒体の特性を踏まえた特徴は次項から解説します。
転職ドラフトの特徴・仕組み

本項では、転職ドラフトの特徴や仕組みを解説します。
リクルーティングサービスとエージェントの併用が可能
転職ドラフトでは、スカウト型のダイレクトリクルーティングと、エージェントによる求職者紹介の2つの手法を併用できます。
例えば、まずスカウト機能を活用して候補者に直接アプローチし、その反応や応募状況を見ながら、必要に応じてエージェント紹介で補完する、といった運用が可能です。
求職者の審査はすべて人の目で行われる
転職ドラフトでは、登録エンジニアのレジュメを機械ではなく、専門の審査チームがすべて目視で確認しています。
「プロジェクト概要」「技術的な課題と工夫」「今後の志向」などが明記されていない場合は、掲載が見送られるケースもあります。
この審査プロセスにより、企業は候補者のスキルと志向を正確に把握でき、マッチングの精度を高めることが可能です。
参考:note「なぜ、「審査」を行っているのか」
スキル・志向性が把握しやすい「エンジニア特化レジュメ」を閲覧可能
登録エンジニアのレジュメには、以下のような情報が詳しく記載されています。
- 使用しているプログラミング言語やフレームワーク
- 開発環境(OS、ツール、CI/CD構成など)
- 担当した開発フェーズ(要件定義〜運用までの範囲)
このように、技術的な背景や思考の傾向まで可視化されているため、企業はレジュメを確認するだけで、候補者の実務スタイルや得意領域を把握しやすくなります。
年収を明示してスカウトを送る
企業は指名時に「提示年収」を明確に提示することが求められます。これにより、候補者は応募前に条件を把握でき、企業と候補者双方で年収に対する期待値が合致した状態で選考に進められます。
提示年収90%ルールがある
転職ドラフトでは、スカウト時に提示した年収の90%未満で内定を出すことを禁止する「90%ルール」が設けられています。
このルールにより、企業は提示年収を社内で事前にすり合わせておく必要があり、候補者にとっても金額の信頼性が高まります。
月1回のドラフト開催で指名できる
転職ドラフトでは、エンジニアを指名できる「ドラフト」イベントを月1回程度のペースで開催しています。
指名期間は数日〜1週間ほどで、候補者からの返答期間も設定されており、その間にスカウトから面談承諾までを進める流れです。
このように開催時期が明確なため、企業は自社の採用スケジュールに合わせて、指名のタイミングや対象を逆算しやすい設計になっています。
返信率が90%・面談承諾率30%と高い
転職ドラフトの指名スカウトに対する返信率は約90%という高水準であり、面談に至る承諾率も約30%を維持しています。
これは、企業が提示する条件と登録エンジニアのニーズが一定程度整合していることを示す数値と考えられます。
データドリブンな採用戦略立案が可能
転職ドラフトでは、企業が各回の指名実績や提示年収などのデータを確認できます。
例えば、以下のような情報を取得可能です。
- 他社の平均提示年収
- 自社の提示額が市場内で占める位置
- 各職種・スキルごとの指名傾向
これらのデータを基に、以下のような採用設計に活用できます。
- 年収レンジの見直し
- スカウト送信のタイミングや対象設定など
このように、過去データに基づいた採用戦略の立案が可能になるため、勘や経験に頼らない意思決定を実現できます。
【6Step】転職ドラフトの始め方・運用の流れ

ここでは、転職ドラフトを活用した採用活動の具体的な手順を解説します。
Step1. 企業アカウントを登録・ログインする
まず、専用の申し込みフォームからアカウント登録を行い、サービス利用に必要なログイン環境を整えます。
Step2. 審査を受ける(企業・求人内容の確認)
登録後、運営側の審査が入ります。審査通過後、正式に「ドラフト参加企業」として登録可能です。
この段階で求人要件(年収提示、求めるスキル・ポジション)を明確にしておくことで、後続の指名ステップがスムーズに進みます。
Step3. ドラフト開催期間内にエンジニアを指名する
指定された期間(例えば数日〜2週間)に、企業は登録エンジニアのレジュメを検索・閲覧し、条件に合致する人材へ年収提示付きの「指名スカウト」を送ります。
Step4. エンジニアから指名を承諾される
指名を受けたエンジニアは、提示年収・スキル要件・ミッション内容を確認し、承諾または条件付き承諾・辞退などの返答を行います。
企業はこの返答を受けて、面談日程や選考フローへと進みます。
Step5. 結果を確認し、面談・面接を実施する
承諾された候補者との接点を基に、面談や面接を実施します。なお、転職ドラフトでは指名時点で「書類選考通過」とみなされるため、書類選考の別途実施は禁止です。
これにより、選考プロセスの無駄・遅延を抑え、スピーディな判断が可能になります。
Step6. 内定を出す/採用を決定する
面談・面接を経て合格となった候補者に対して内定を提示し、採用を決定します。
転職ドラフトの開催スケジュール

ここでは、転職ドラフトの開催スケジュールを説明します。
例として、2026年の開催スケジュールを解説します。
| 開催回 | 指名期間 | 返答期間 |
| 2026年1月回 | 2026/01/14 ~ 2026/01/28 | 2026/01/14 ~ 2026/02/05 |
| 2026年2月回 | 2026/02/12 ~ 2026/02/27 | 2026/02/12 ~ 2026/03/10 |
上記でわかる通り、指名期間と返答期間の開始時期は同じですが、終了時期が異なります。
また、指名期間の終了間際は指名が殺到するため、早めにスカウトを送りましょう。
参考:転職ドラフト「年間スケジュール」
【失敗しない】転職ドラフト運用のコツ5選

転職ドラフトで優秀なエンジニアを採用するための実践的なポイントを紹介します。
1. 採用チャネルを複数設計し、転職ドラフトを軸に活用する
優秀な人材を安定的に確保するには、採用チャネルを単一に絞るのではなく、全体を俯瞰したうえで複数のチャネルを設計することが重要です。
特にスカウト型である転職ドラフトでは、登録者の属性や傾向によって、希望条件やスキルセットに偏りが出る場合があり、それによって採用難易度が変動します。
そのため、各チャネルの特性を踏まえた組み合わせによって、接点の幅を広げる運用が効果的です。例えば以下のような活用方法があります。
- スカウトでアプローチしづらい層には、人材紹介サービスを併用してリーチを補完する
- 特定のポジションやスキル要件に対しては、求人媒体やイベント出展なども組み合わせて採用する
その一例として、IT・DX人材に特化した「coachee Agent Pro」のようなサービスを併用すれば、企業の採用ニーズに沿った人材を専門的な知見で提案してもらうこともできます。
このように、転職ドラフトを採用戦略の軸に据えつつ、他チャネルと連携することで、より精度の高い人材確保が実現できるでしょう。
2. 一位指名を活用して優秀層を狙う
転職ドラフトでは、各回の開催ごとに1名だけ「一位指名」が可能です。
企業が特に注目している候補者に対して「最も優先して採用したい」という意志を明確に伝える手段として機能します。候補者にとっても、一位指名を受けたことで関心が高まり、実際に面談に進む確率が上がる傾向があります。
3. 返答リクエストを効果的に活用する
転職ドラフトでは、2週間のスカウト期間終了後、候補者に対して1週間の返答期間が設けられています。
この期間に返信がなかった場合、企業は最大3名まで「返答リクエスト」を送信可能です。
返答リクエストにはメッセージも添えられるため、次のような内容を伝えることで返信率を高めることが期待できます。
- どのスキルや経験に注目しているのか
- なぜその候補者に魅力を感じたのか
- 入社後に期待している役割やポジション
単なる催促ではなく、熱意を伝えるメッセージを送りましょう。
4. 自社のエンジニアに協力を仰ぐ
候補者に響くスカウト文を作成するためには、技術的な背景やプロダクトの魅力を自社のエンジニアから引き出すことが効果的です。例えば、社内のエンジニアに協力を仰いで、以下のような内容を作成することを推奨します。
- 採用している技術や開発方針
- プロダクトの開発背景や技術的挑戦
- 社内エンジニアの評価コメント(例:GitHub上の実績 など)
実際の現場から得た具体的な情報を伝えることで、候補者が働くイメージを持ちやすくなり、選考への一歩を後押しできます。
5. UI設計も行う
優秀なエンジニアにスカウトする際は、メールの内容だけでなく、見た目やレイアウトにも配慮が必要です。
候補者の多くは複数社から同時に指名を受けているため、第一印象で差をつけることが大切です。
例えば以下のような工夫が効果的です。
- マークダウンを活用し、読みやすい構成に整える
- 会社紹介やミッションを、箇条書きや図表で視覚的に整理する
- 技術スタックや開発環境などの情報を、項目ごとに分けて簡潔に提示する
このように、内容の整理と視認性を高めることで、候補者の閲覧率や返信率を上げることができます。
【例文付き】転職ドラフトのプロフィール文・スカウト文作成ポイント

以下の表では、効果的なプロフィール文・スカウト文を作成するための要素とポイントをまとめました。
上記のポイントを踏まえて、以下に例文を記載します。作成時の参考にしてください。
【プロフィール文の例】
| 当社は「技術がビジネスの成長を支える」という信念のもと、社員の働きやすさを最優先に考えた開発環境を整えています。 フルリモート勤務、フレックスタイム制、副業OKなど、柔軟な働き方を実現しながら、継続的なスキルアップも支援しています。 直近では新規自社サービスの拡充に伴い、Go・TypeScriptを使った開発体制を推進中です。 |
【スカウト文の例(一位指名時)】
| 佐藤様のご経歴と技術的なアウトプット(GitHubでの個人開発やQiitaでの記事投稿)を拝見し、即戦力としてぜひ当社にお迎えしたいと考え、今回一位指名でのスカウトをお送りいたします。 特に、前職で携わられていたECプラットフォームのマイクロサービス化プロジェクトにおける設計とリファクタリングのご経験は、現在当社が進行中の決済基盤リニューアルにおいて非常に高い親和性があると判断いたしました。 当社では、TypeScriptとGoを中心とした技術選定をエンジニア主体で進めており、アーキテクチャ設計の段階から現場のエンジニアが裁量を持って関わっています。佐藤様のように、課題解決志向と実装力を兼ね備えた方であれば、チームの中核として即戦力になっていただけると確信しております。 「決済システムの信頼性を支えるために、経験豊富な佐藤様にぜひお越しいただきたい(Need you)」、そして「自由度の高い技術選定と裁量ある環境で、キャリアをさらに発展させていただける(Give you)」と、双方の価値が噛み合う機会だと感じております。 まずはカジュアルにでも、お話しさせていただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。 |
転職ドラフトを活用してエンジニア採用を成功させよう

転職ドラフトは、ITエンジニアに特化した逆指名型の転職サービスで、企業が候補者へ年収を明示してスカウトできるのが特徴です。
求職者のレジュメはすべて人の目で審査され、スキルや志向性が明確に把握できるのが魅力です。
ただし、転職ドラフトはスカウト形式であるため、常に自社の採用ニーズに合致する人材が見つかるとは限りません。
もし転職ドラフトだけで採用が難しい場合には、IT・DX領域に特化したエージェントサービス「coachee Agent Pro」がおすすめです。
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