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新卒採用戦略とは?求められる理由やメリット・成功事例を解説

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「これから新卒採用を開始するけど、どのような戦略を立てれば良いかがわからない」

「新卒採用を行っているけど、エントリー数が少ない」

このような悩みを抱えていませんか?新卒採用戦略の立案時に、何から始めれば良いかがわからない悩みを抱えている方も多いでしょう。

昨今は、採用の早期化や採用手法の多様化により、新卒人材の採用が難しくなっています。そのため、新卒採用においては戦略をしっかりと立てることが必要です。

そこで本記事では、新卒採用戦略とは何かやメリット、立て方を解説します。新卒採用戦略の立案に役立つフレームワークや改善のポイントまで解説するため、理解を深めながら実行に移せるでしょう。

本記事で紹介する適切な新卒採用戦略を取り、新卒採用における応募者数不足などの課題を解決しましょう。

新卒採用戦略とは?

新卒採用戦略とは、組織において人材確保のために、採用対象となる新卒者像を明確にして効果的な採用活動を計画する戦略です。自社の内部環境と、採用市況や競合他社の動向といった外部環境を入念に分析したうえで策定されます。

このように内外の環境要因を考慮しながら綿密に立案されるため、その時々の状況に即した採用活動を展開できるのが大きな利点です。

加えて、新卒採用戦略を通じて組織内で採用に対する認識を共有し、一貫性のあるコンセプトの下で戦略的な採用活動を行うことで、優秀な人材の獲得と定着につなげられます。

新卒採用戦略が求められる理由

昨今の採用市場の変化に伴い、新卒採用戦略の重要性が高まっています。特に、採用活動の早期化と、SNSやメディアを活用した新しい採用手法の台頭です。

これらの変化に対応し、優秀な人材を確保するためには、綿密な新卒採用戦略の立案が必要になっているのです。以下では、新卒採用戦略が求められる2つの理由について詳しく解説します。

早期化・変化する新卒採用に対応するため

近年の売り手市場を背景に、新卒採用活動は年々早期化の傾向を示しています。株式会社リクルートマネジメントソリューションズが実施した「2024年新卒採用 大学生就職活動調査」によると、面接実施時期が大学3年生の11月~2月に集中する割合が増加しており*、早期化の傾向が見てとれます。

さらに、2025年卒からはインターンシップのあり方が大きく変わることも予想されます。内閣官房の発表した「2024年度(2025年3月)卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請等 ポイント」によると、インターンシップは必ず業務体験を伴うものとされました。*この政府主導の就活ルール見直しにより、新卒採用の早期化に拍車がかかると考えられます。

*出典:株式会社リクルートマネジメントソリューションズ「2024年新卒採用 大学生就職活動調査

*出典:内閣官房「2024年度(2025年3月)卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請等 ポイント

SNSやメディアを含めた新しい採用手法が必要になるため

ターゲットとなる新卒世代の特性を理解し、SNSやメディアを含めた新しい採用手法を考慮した採用戦略を練ることで採用成功につながります。現在の新卒世代はデジタルネイティブ世代と呼ばれ、SNSやメディアを情報収集や交流のツールとして活用する傾向にあるためです。アプローチするには、SNSやメディアを活用した採用手法を取り入れましょう。

例えば、X(旧Twitter)やInstagramといったSNSを採用広報に活用することが考えられます。また、企業アカウントからの一方的な情報発信だけでなく、在籍する社員に投稿を促すのも効果的です。

実際に働いている人の姿をSNSで見せると、求職者の興味を引き付け、自社への理解を深めてもらえます。

新卒採用戦略を立てる3つのメリット

新卒採用戦略を立案する際には、下記のメリットがあります。

  • 採用市場を考慮した採用戦略を立案できる
  • 新卒採用スケジュールに柔軟に対応できる
  • 長く定着してくれる優秀な人材を採用できる

新卒採用戦略のメリットや必要性を理解したうえで、戦略立案を行いましょう。

1.採用市場を考慮した採用戦略を立案できる

現在の売り手市場においては、従来の画一的な採用手法では新卒人材の応募を集めるのが難しくなっています。しかし、入念に練られた採用戦略があれば、市場の動向や求職者のニーズを見据えつつ、自社の強みを効果的にアピールできるでしょう。その結果、応募者数の増加が見込めます。

母集団となる応募者が増えれば、求める人材に出会える確率も自ずと高まります。優秀な人材の獲得を目指すなら、採用市場を考慮した戦略の立案が必要でしょう。

2.新卒採用スケジュールに柔軟に対応できる

前述の通り、昨今の新卒採用は早期化の一途を辿っています。流れに乗り遅れないためには、最新の動向や競合他社の動きを注視しながら、それに応じた採用戦略をスピーディーに計画に落とし込むことが求められます。

綿密な新卒採用戦略を立てておけば、早期化する採用スケジュールにも臨機応変に対応できるでしょう。タイムリーな施策の実行により、優秀な人材の獲得に向けて機を逃さずにアプローチが可能になるのです。

3.長く定着してくれる優秀な人材を採用できる

入念な新卒採用戦略の策定は、内定辞退者を減らすためにも役立ちます。自社が優秀だと判断した人材ほど、他社からも内定を得ている可能性が高いため、採用戦略の中で辞退防止のための対策を事前に練っておく必要があるのです。

また、自社に最適な人材を見極め、入社後の環境を整えるためにも、採用戦略が役立ちます。

【7Step】新卒採用戦略の立て方・決め方

新卒採用戦略を策定する際には、下記の手順で行いましょう。

  • 【Step.1】目的を明確にする
  • 【Step.2】現状の課題を分析する
  • 【Step.3】新卒人材の採用要件を定義する
  • 【Step.4】採用戦略を立案する
  • 【Step.5】必要な母集団形成数を算出する
  • 【Step.6】採用マーケティング・広報の手法を決める
  • 【Step.7】採用スケジュールを設計する

自社の目的や課題を明確にし、求める人材像を定義した後に、採用手法やスケジュールを決めてください。

本項では、新卒採用戦略を立てるうえで押さえておくべき7つのステップを詳しく解説してます。

【Step.1】目的を明確にする

新卒採用戦略を立案する際、初めに行うべきは目的の明確化です。「組織活性化」や「事業戦略の遂行」など、自社が新卒採用に求める役割を具体的に定義しましょう。

事業戦略の遂行を目指すなら「事業を推進できる専門スキルをもった新卒人材の採用」といったように、目的に応じて新卒採用戦略の方向性を決定します。目的を明確にすると、戦略立案がスムーズに進められるでしょう。

【Step.2】現状の課題を分析する

次に取り組むべきは、現状分析による課題の洗い出しです。どこに問題があるのかを正確に把握すると、打つべき戦略が見えてきます。

分析は、中期計画や事業計画といったマクロ視点と、各部署へのヒアリングによる現場視点の両面から行いましょう。既存事業の拡大や新規事業の展開など、会社の方向性によって必要な人材像やその数は大きく変わります。

また、新卒採用の目的は、社内の各部署で求められている人材を適切に配置することです。定期的な部署ヒアリングを通じ、求める新卒像や受け入れ体制の整備状況を確認しておきましょう。

【Step.3】新卒人材の採用要件を定義する

現状分析が終わったら、具体的な採用要件の定義に移ります。「必要な社員数ー現在の社員数」で採用人数を算出し、事業の成長に必要十分な数字を設定しましょう。

また、求める人材像を「必須条件」「歓迎条件」「NG条件」に分類して明文化するのも重要です。ただし、条件を絞りすぎると採用できる人材が見つからないため「必須条件」だけでなく「歓迎条件」も含めるようにしてください。

【Step.4】採用戦略を立案する

次は、Step2で洗い出した課題を踏まえ、自社の強みを活かせる採用戦略を練りましょう。

特に、競合他社との差別化を意識する点です。「自社の魅力をどの場面でアピールするか」など、客観的な視点で戦略を練り上げることが求められます。

母集団形成数の算出や採用手法の選定など、具体的な施策立案もこのステップで行います。優秀な人材の獲得に向け、具体的な施策を立案しましょう。

【Step.5】必要な母集団形成数を算出する

母集団形成とは、自社の求人に興味を持つ人材を集めるプロセスです。採用人数から逆算し、選考の各段階で必要なリアクション数を割り出しておくと、戦略的な採用活動につながります。

「応募→書類選考→面接→内定」の各フェーズで、どの程度の母集団数が必要かを予め把握しておきましょう。採用目標の達成に向けた指標として、重要な役割を果たします。

【Step.6】採用マーケティング・広報の手法を決める

自社に最適な採用マーケティング・広報の手法を選択し、効果的なアプローチを展開しましょう。

中でも、母集団分析で課題が見つかった選考段階の改善に注力してください。ダイレクトリクルーティングやリファラル採用、オウンドメディアの活用など、有効な採用チャネルを見極め、施策へと落とし込んでいきます。

採用マーケティング・広報の手法内容
ダイレクトリクルーティング企業側から候補者に直接コンタクトを取る手法
リファラル採用社員からの紹介を募る制度
オウンドメディア運用自社Webサイトを通じて企業の魅力を伝える方法

採用マーケティングの手法については、以下の記事で解説しているため参考にしてみてください。

【2024年】採用マーケティングの手法5選!フレームワークや成功事例を解説

【Step.7】採用スケジュールを設計する

最後は、各選考日程を適切に設定し、円滑な採用活動を実現するために採用スケジュールを設定しましょう。

具体的には、競合他社の説明会日程を把握し、開催する日程と被らないようにしてください。また、スケジュールを早めに公開すると、学生の選考参加率を高められる傾向にあります。

一方、直前の日程公開は予定が合わず参加できないリスクがあるため注意が必要です。優秀な人材との出会いを逃さぬよう、適切なスケジュール設計を心がけましょう。

【最新トレンドも解説】新卒採用戦略を成功させる採用手法5選

新卒採用戦略を成功させる採用手法は、以下のとおりです。

  • 就職サイト
  • 採用イベント
  • ダイレクトリクルーティング
  • ハイブリッド型採用
  • ソーシャルリクルーティング

本項では、最新トレンドも踏まえた採用手法を詳しく解説します。それぞれの特徴を理解して、自社に合った手法を選びましょう。

1.就職サイト

新卒採用の主戦場として定着しているのが、就職サイトです。採用のオンライン化が加速する昨今、企業と学生双方にとって、Webを介した情報収集やアピールの場として欠かせない存在となっています。

企業側は就職サイト上で自社情報を発信し、求人募集を行えます。加えて、DM(ダイレクトメール)やスカウト機能を活用すると、より能動的に学生へのアプローチが可能です。優秀な人材との出会いを求めるなら、就職サイトの活用は必須と言えるでしょう。

2.採用イベント

採用イベントは、大きく分けて2つのタイプがあります。1つは、マイナビやリクナビ、キャリタスなどの就職サイト運営会社が主催する大規模イベントです。多くの学生と一度に出会えるのが魅力です。

また、企業説明会や座談会などを通じて、学生と近い距離でコミュニケーションが取れる中小規模のイベントも活用しましょう。規模は小さくとも、ターゲットとする学生層に直接アプローチできるのが強みです。自社の認知度に不安を抱える企業には、中小規模イベントの活用がおすすめです。

3.ダイレクトリクルーティング

自社に合った人材を自ら見つけ出し、アプローチする手法をダイレクトリクルーティングと言います。昨今では、就職サイトだけでは自社の情報が埋もれてしまい、学生との接点が持てない企業も多い傾向です。

そこで注目されているのが、人材データベースを活用したダイレクトリクルーティングのような能動的なアプローチです。自社の求める人材像に合致する学生を見つけ出し、直接コンタクトを取ると、採用活動の成功確率を高められるでしょう。

4.ハイブリッド型採用

2024年の新卒採用では、オンラインと対面式を組み合わせたハイブリッド型採用が主流になると予想されます。コロナ禍で普及したオンライン面接やバーチャルオフィス訪問は、ポストコロナ時代も継続的に活用されるでしょう。

ハイブリッド型採用のメリットは、地理的な制約を克服し、採用活動の効率を高められる点です。加えて、企業と学生双方にとって、より柔軟なスケジューリングが可能になります。

一方で、対面式ならではの臨場感や一体感は失われがちです。オンラインと対面式のバランスを取りつつ、一度は対面であって面接するなどの方法がおすすめです。

5.ソーシャルリクルーティング

ソーシャルリクルーティングとは、XやYouTube、LinkedInなどのSNSを活用し、幅広い学生層にアプローチする手法です。企業のブランドイメージを発信しやすく、多くの学生にリーチできます。

SNSアカウントの作成は基本的に無料のため、コストをかけずに始められるのも大きなメリットです。従来の採用活動では接点を持ちづらかった潜在層にもアプローチが可能なため、優秀な人材との新たな出会いが期待できます。

ただし、SNS上では自社の発信だけでなく、学生の反応にも目を配る必要があります。双方向のコミュニケーションを意識し学生の声に真摯に耳を傾けることで、採用成功につながるでしょう。

【2024年最新】新卒採用戦略・手法のトレンド13選!選び方や戦略立案の流れを解説

新卒採用戦略策定に役立つ3つのフレームワーク

採用戦略を立案する際にはさまざまなフレームワークがあります。その中で、新卒採用戦略策定に役立つフレームワークは以下の3つです。

  • 3C分析
  • SWOT分析
  • AIDMAモデル

フレームワークを活用することで、優秀な人材を獲得するための施策が見えてくるでしょう。

1.3C分析

3C分析とは、下記の3つの視点から事業環境を分析するフレームワークです。

  • Customer(顧客)
  • Competitor(競合)
  • Company(自社)

新卒採用においては、Customerをターゲットとする就活生、Competitorを採用で競合する他社、Companyを採用主体である自社と捉えます。

具体的には、自社が獲得したい人材像を明確にし、ターゲット層がどのような企業を志望しているかを把握します。次に、そういった学生の獲得を狙う競合他社の採用戦略を分析しましょう。

そして、自社の強みを生かしつつ、競合に打ち勝つための差別化ポイントを見出します。

自社の課題を踏まえながら、採用の可能性を高める魅力的な採用プロセスを構築していきましょう。

2.SWOT分析

SWOT分析は、自社の「強み(Strength)」「弱み(Weakness)」、および外部環境における「機会(Opportunity)」「脅威(Threat)」を洗い出す手法です。自社や採用市場の現状を多角的に分析すると、採用戦略立案のヒントが得られます。

例を挙げると、自社の魅力や独自性を「強み」に、知名度の低さや採用リソース不足などを「弱み」としてリストアップします。一方で、業界全体の市場規模が成長していることを「機会」、少子化に伴う学生数減少などを「脅威」と捉えます。

SWOT分析で自社が置かれている状況を判断し、戦略立案につなげましょう。

3.AIDMAモデル

AIDMAモデルは、消費者の購買意欲決定プロセスを表したフレームワークです。下記の頭文字を取っています。

  • Attention(注意)
  • Interest(興味)
  • Desire(欲求)
  • Memory(記憶)
  • Action(行動)

新卒採用に当てはめると、自社の存在を学生に認知してもらいます。次に、PR動画の配信などで興味を引き、インターンシップで仕事の魅力を実感してもらいましょう。

それにより、御社で働きたいという欲求が芽生え、記憶に残るような接点を獲得できます。それにより、最終的にエントリーしてもらえる確率が上がるでしょう。

AIDMAの法則に沿って、学生の心理に寄り添った採用プロセスを設計しましょう。

フレームワークを含めた採用マーケティング手法については、以下の記事で解説しているため、参考にしてみてください。

【2024年】採用マーケティングの手法5選!フレームワークや成功事例を解説

【採用戦略策定に役立つ】新卒採用において学生が企業に求めること4選

新卒採用においては、学生が企業に何を求めているのかを理解し、ニーズに合った採用戦略を立てる必要があります。

参考になる調査として、マイナビキャリアリサーチLabによると、新卒採用において学生が企業に求める要素として、以下のような4点が挙げられています。

  • 社風や社員と合うこと
  • 給料や待遇が良いこと
  • ワークライフバランスが取れること
  • 安定した企業であること

以下の項で詳しく解説します。

1.社風や社員と合うこと

学生が企業選びで最も重視しているのは、その企業の社風や在籍する社員の人柄です。長期的に働くうえで、自分に合った環境かどうかは大切な判断材料になります。また、同僚との良好な関係は仕事へのモチベーションにも直結するため、社員同士の雰囲気の良さは魅力となり得ます。 

そのため、SNSやオウンドメディアを通じて自社の社員の人となりを積極的に発信していくことが有効です。社員インタビューや座談会の様子などを公開し、就活生に社風の良さをアピールしましょう。自社の文化に共感してくれる人材を集めると、入社後の定着率向上にもつながります。

2.給料や待遇が良いこと

昨今の物価高騰や経済の先行き不透明感から、学生は将来の経済的な不安を抱えているケースが多い傾向です。それにより、給料や待遇が良いことが求められます。

もちろん、新卒採用で給与水準を大幅に引き上げるのは容易ではありません。しかし、福利厚生の充実や、資格取得支援など長期的なキャリア形成を後押しする制度を整えることで、学生の不安を和らげ、魅力的な就職先としてアピールできます。

3.ワークライフバランスが取れること

内定先を選ぶ際、半数以上の学生が休日・休暇の多さや残業時間の短さを重視しています。プライベートの充実を望む若者が増える中、業務時間が長いなどの状況では、新卒人材を獲得することは難しくなっています。

そこで、リモートワークの導入やフレックスタイム制の採用など、柔軟な働き方を認める姿勢を打ち出しましょう。

自分らしい生き方を実現できる環境だと感じてもらえれば「この会社で働きたい」という意欲にもつながります。

4.安定した企業であること

学生の多くは「安定性」を企業選びの重要なポイントと捉えています。倒産リスクが低く、業績が安定していることで、安心感を与えられるでしょう。特に近年は不安定な社会情勢が続いているため「安定」というキーワードの重要性はますます高まっているのです。

とはいえ、一般的に安定しているとされる大企業以外の企業にも関心を集める学生も多い傾向です。

マイナビの調査では、新卒学生の約半数は中堅・中小企業への就職を志望しているという結果も出ています。規模の大小に関わらず、自社の強みや将来性をしっかりとアピールし、安定した雇用を提供できる魅力的な企業だと認識してもらうことが重要です。

出典:2024年卒大学生活動実態調査 (3月1日)|マイナビ キャリアリサーチLab

新卒採用戦略の成功事例2選

本項では、以下の新卒採用戦略の成功事例を解説します。

  • 株式会社ディー・エヌ・エー
  • 株式会社カヤック

他社の成功事例を参考にすることで、自社に取り入れられる部分が見つかるでしょう。どのような戦略を立て実行したのかを確認してください。

1.株式会社ディー・エヌ・エー

スマートフォン向けゲームやECサイトの運営などを手がける株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)は、新卒採用においてSNSを効果的に活用しています。同社は採用ページで就活生向けのコンテンツを日々更新し、セミナー情報や就活のコツなどを発信しています。 

このように継続的に情報を届け、興味を持つ学生との接点を増やすことで、求職者は採用サイトを頻繁にチェックしなくても、タイムリーに役立つ情報を得られます。また、デザイナー向けのポートフォリオ作成講座など、専門性の高い内容を配信し、特定職種の有望な人材を集めています。

参考:DeNA新卒採用|X

2.株式会社カヤック

Webサービスやゲームの企画・開発を行う株式会社カヤックは、型破りな採用手法で知られています。同社は新卒採用を通年で実施しており、学歴や卒業時期を問わずエントリーを受け付けています。これにより、従来の手法では出会えなかった多様な人材の確保に成功しているのです。

さらに、同社は下記のようなユニークな施策を次々と打ち出しています。

  • ゲームの腕前で内定を決める「いちゲー採用」
  • 応募者の検索履歴を見て選考を行う「エゴサーチ採用」など

こうした話題性のある取り組みは、カヤックの独自性を印象づけるだけでなく、志望者の感度を測るフィルタにもなっているのです。

参考:新卒採用|面白法人カヤック

新卒採用戦略におけるよくある5つの失敗

新卒採用戦略を立案する際には、注意しないと以下のように失敗してしまう恐れがあります。

  • ミスマッチにより離職率が高まる
  • 自社の魅力を訴求できていない
  • 面接官によって評価が異なる
  • 採用コストがかかりすぎている
  • 内定者フォローができていない

本項では、よくある失敗を紹介するため、内容を理解して対策を取りましょう。

ミスマッチにより離職率が高まる

採用時に応募者の価値観や志向性を十分に見極めないと、入社後に企業文化とのミスマッチが生じやすくなります。また、職種や業務内容について詳しく説明しないまま採用を進めると、入社前のイメージと現実のギャップから早期離職を招く恐れがあります。

そのため、会社説明会で自社の実際の雰囲気を伝えたり、文化にあった人材を採用するために採用要件を明確にするなどの対応を取りましょう。

自社の魅力を訴求できていない

自社の強みやほかの企業にはない点を伝えずに採用活動を進めると、応募が少ない状況になりえます。そのため、応募者に刺さるコンテンツを発信し、自社の強みや独自性を印象づける点が大切です。

対策として、社員インタビューや職場レポートなど、臨場感のある情報を積極的に公開しましょう。自社の文化や雰囲気が具体的に伝わるよう、発信方法にも工夫が必要です。

面接官によって評価が異なる

面接官ごとに評価基準がバラバラでは、一貫性のある採用選考は望めません。個人的な好みや経験則に基づく判断に陥りがちで、組織として求める人材像との整合性が取れなくなります。

したがって、面接評価の着眼点を明確に設定し、評価者間の認識を揃えておきましょう。面接官の評価傾向を可視化してフィードバックを行い、恣意的な判断を是正していく必要もあります。

採用コストがかかりすぎている

効果の低い採用チャネルに予算を投じ続けていると、いつの間にかコストパフォーマンスが悪化しています。また、選考プロセスが複雑で時間がかかりすぎると、人件費なども高くなってしまいます。

費用対効果の低い求人広告は思い切ってカットして、SNS経由の応募など、低予算で実施できる手法にシフトしましょう。

ほかにも、書類選考の自動化ツールを導入したり、一次面接をオンライン化したりすると、業務の効率化を図れます。限られたリソースで最大の成果を上げる工夫が求められます。

内定者フォローができていない

内定承諾後の連絡を疎かにしていると、内定者との関係性が希薄になりがちです。個別のフォローが不十分だと、内定者のモチベーションを維持できず、不安や疑問を解消するチャンスも失ってしまいます。

そのため、内定者との定期的な面談や、先輩社員を交えた座談会の実施など、手厚いフォローを行いましょう。入社意欲を高め、内定辞退を防ぐためにも、内定者との緊密なコミュニケーションを心がけてください。

現状の新卒採用戦略を改善・見直しする際のポイント

すでに新卒採用戦略を立案して実行している場合は、これまでの採用活動を振り返り、課題を洗い出すことが重要です。

  • 余裕のあるスケジュールを立てられていたか
  • 選考に進む割合はどのくらいか
  • 内定辞退の理由は何か

本項では、現状の採用戦略を見直す際の3つのポイントを解説します。自社の採用プロセスを客観的に分析し、より効果的な採用活動につなげましょう。

余裕のあるスケジュールを立てられていたか

新卒採用戦略の見直しにおいては、選考に関する十分な検討や議論のための時間が確保されていたかどうかを確認してください。特に採用担当者が専任ではなく、他業務と兼任している場合、余裕のないスケジュールや少ない人員で採用活動が行われている可能性があります。

その場合は、他業務とのバランスを考慮しつつ、選考日程を見直しましょう。具体的には、入社日から遡って、内定通知、最終面接、筆記試験、説明会など、各フェーズに要する時間を割り当てていきましょう。ゆとりを持ったスケジュール設計が、採用の質を高めます。

選考に進む割合はどのくらいか

選考対象者に占める次の選考に進んだ応募者の割合も確認する必要があります。割合が極端に低い場合、必要な人数を採用するまでにより多くの選考を行わなければならず、効率が悪化します。

応募者の多くは、興味を持った企業に手当たり次第エントリーするため、実際の選考に進まないケースも多い傾向です。また、複数社を受ける学生にとって、説明会から面接までの期間が長く空いてしまうと、企業の印象が薄れる恐れがあります。

そのため、応募から選考までの流れをスムーズにし、受験者との接点を途切れさせないよう工夫しましょう。

内定辞退の理由は何か

内定辞退者がいた場合、理由を把握しておきましょう。辞退の理由を理解すると、次回の採用計画の改善点が見えてきます。

辞退理由としては「他社からの内定が早かった」「給与などの条件面で折り合いがつかなかった」などが考えられます。挙げられた課題に対し、学生とのコミュニケーションを密にしたり、情報提供に齟齬がないようにしたりすると、改善につながるでしょう。

新卒採用戦略を実施する流れ

新卒採用戦略を成功に導くためには、一連の流れを理解し、各フェーズに適した施策を講じることが重要です。

  • 採用広報を実施する
  • 書類選考・面接を行う
  • 内定者をフォローする
  • 採用戦略の効果検証

ここでは、採用広報から内定者フォロー、効果検証までの一連のプロセスを解説します。自社の採用活動の現状を見直し、より効果的な採用戦略の実行につなげましょう。

採用広報を実施する

いくら綿密な採用計画を立てても、優秀な学生の興味を引きつけられなければ意味がありません。母集団形成のために自社の魅力を積極的にアピールする際は、自社の魅力が学生の立場に立った際に、伝わっているかを確認してください。

加えて、自社の社風やビジョンを明確に示す点も重要なポイントです。学生が自分に合った企業を選ぶ際、企業文化への共感は大きな判断材料となります。自社らしさを全面に打ち出し、志望度の高い学生を集めましょう。

書類選考・面接を行う

集まった応募者に対し「採用したい学生像」や「採用スケジュール」に沿って選考を進めていきます。選考に先立ち、学生の人となりや会社理解度を知れる機会となる、カジュアル面談を実施するのも効果的です。 

内定者をフォローする

苦労して内定を出しても、実際の入社に至らなければ採用活動の意味がありません。優秀な学生ほど複数の内定を得ている可能性が高いため、内定を出した後に、自社に入社するメリットを提示しましょう。

内定者と同期や社員との交流を図る懇親会の開催や、研修を通じて自社の魅力を再認識してもらう取り組みなど、内定者フォローの機会を設けましょう。その際、人事部門だけでなく現場の社員とも連携し、内定者の不安を払拭しましょう。

採用戦略の効果検証

一連の採用活動が終了したら、採用活動の振り返りを行います。立てた戦略通りに採用活動を進められたか、上手くいかなかった場合の原因は何かを分析します。

また、今年度の採用活動とその成果を数値化し、次年度の採用計画に活かしましょう。

新卒採用戦略の策定に役立つサービス・プラットフォーム

「自社だけでは効果的な新卒採用戦略を立案できそうにない」と考えている方には、戦略立案をサポートしてくれるサービスやプラットフォームが役立ちます。お勧めのサービスは以下のとおりです。

  • coachee株式会社
  • 株式会社トライアンフ
  • 株式会社Every

以下の項で、それぞれの特徴を解説します。

coachee株式会社

人事採用の課題解決に特化したcoachee株式会社は、即戦力人材によるサポートが特徴です。大企業からスタートアップまで、多種多様な企業規模での採用支援実績を持つプロフェッショナルが採用戦略策定をサポートします。

具体的には、採用ターゲットの要件定義や採用アプローチ手法の策定、採用組織の構築などを担当します。「採用の進め方がわからない」という方には、採用戦略の設計から体制作りまで、一貫したサポートを提供してくれるでしょう。

初期費用が0円のため、リスクを抑えつつ専門家の知見を活用できるのも魅力です。

新卒採用戦略の立案にお悩みなら、ぜひcoachee人事シェアをチェックしてみてください。

株式会社トライアンフ 

株式会社トライアンフは、採用事務から施策実行まで、採用活動に関するすべての業務を効果的かつ安定的に遂行するサポートを提供しています。客観的な立場から貴社の現状と課題を把握し、採用成功に向けた具体的な実行計画を共に設計します。

施策の実施や採用進捗管理、効果検証まで、採用プロセス全体に渡って伴走してくれるのが特徴です。効果的な求人訴求や選考手段の見直しによる採用コストパフォーマンスの改善など、幅広い領域でサポートを受けられます。

採用戦略の策定から実行までを一気通貫でサポートしてほしい企業におすすめのサービスです。

株式会社Every 

株式会社Everyは、採用目標達成に向けて併走してくれるサービスを提供しています。過去および現在の状況を定量的に可視化することによって、目標とのギャップを特定し、そのギャップを埋めるための施策立案を行います。

また、他社の成功事例や失敗事例を参考にしながら、最適な採用戦略を導き出してくれるのが強みです。戦略の実行段階でも、データ分析を活用しながら採用の成功につなげてくれます。

新卒採用戦略立案ならcoachee人事シェア

新卒採用戦略とは、自社の求める新卒人材を獲得するために立てる採用活動の戦略です。新卒採用の難易度が増す中、自社に合った採用戦略を練り上げることで、優秀な人材の獲得につながります。

採用戦略の策定には、自社の強みや課題の分析、ターゲット層の明確化、適切な採用手法の選定など、多岐に渡る要素を考慮する必要があります。

しかし、限られた社内リソースでこれらの課題に取り組むのは容易ではありません。

そこで、採用戦略策定をサポートしてくれるサービスの利用をおすすめします。中でも、「coachee人事シェア」は、豊富な採用支援実績と即戦力人材による採用戦略のサポートを行います。

厳しい審査を経たプロ人材のみを紹介するため、安心して依頼できます。依頼する前に抱えている悩みをヒアリングしてくれるため、自社に合った戦略立案につなげられるでしょう。

気になる方は、まずはcoachee人事シェアのサービスダウンロード資料を確認して、利用するかどうかを決めてみましょう。

記事を書いた人
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coachee 広報チーム

coachee 広報チーム

国家資格キャリアコンサルタントの資格を持つ高橋秀誓と、採用責任者、人事責任者などの豊富な経験を持つスタッフが率いるcoacheeの広報チーム。
皆様に採用や人事業務に役立つ情報を提供します。

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