「パート・アルバイト採用で応募人数を増やすための戦略を知りたい」
「パート・アルバイト採用の採用活動をしているが、上手くいっていないため採用戦略から見直したい」
このように悩んでいませんか?パートやアルバイトの採用戦略をどのように立てたら良いか困っている方も多いでしょう。
アルバイトやパートの採用は、課題や自社の強みに合わせた戦略立案が重要です。そのためには、さまざまな採用手法の特徴や活用方法を理解して、自社に最適な戦略を選ぶ必要があります。
そこで本記事では、パートやアルバイトの採用課題や5つの採用手法を解説します。
アルバイトの採用戦略を立案するときの流れや成功させる6つのコツも併せて解説するので、採用戦略を立てる際の参考にしてください。
パート・アルバイト採用の現状!求人動向を解説
厚生労働省によると、パート・アルバイトを含む有効求人倍率は、2024年8月時点では1.23倍と売り手市場の状況にあります*。関連して、マイナビ キャリアリサーチLabの調査では、アルバイトの不足感は2023年時点で30%の水準にあると報告されました。特に飲食業や小売業では人材確保に苦戦している傾向です*。
採用の課題として、応募数の確保と採用コストの増加が目立っており、パート・アルバイトにおいても、採用難易度が高いことがわかります。
このように、パートやアルバイト採用においては人手が不足していたり、コストに関する課題があったりするため、採用戦略の立案や見直しが求められるでしょう。
*出典:アルバイト市場 総括レポート 2024年版(2023年度実績)|マイナビ キャリアリサーチLab
【最新トレンドも】パート・アルバイト採用における採用戦略・手法一覧5選
パート・アルバイトの採用では、以下のような採用戦略を立てましょう。
- 求人広告を作る
- アルバイトマッチングアプリを利用する
- SNSやYouTubeで募集する
- 外国人紹介サービスを利用する
- 店頭ポスターを掲載する
最新の採用トレンドも紹介するため、多角的にアプローチして、優秀なパート・アルバイト人材の確保につなげてください。
1.求人広告を作る
求人広告は、パート・アルバイト採用において一般的ですが効果的な手法の1つです。求人サイトやフリーペーパーなど、多様な媒体から自社に適したものを選択できます。特に若い世代を狙いたい場合は、Web広告やSNS広告などが効果的です。
求人広告を作成する際は、採用マーケティングの理解も必要です。下記の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
【2024年】採用マーケティングの手法5選!フレームワークや成功事例を解説
2.アルバイトマッチングアプリを利用する
アルバイトマッチングアプリは、即戦力人材の確保に効果的です。代表的なアプリとしては、Timee(タイミー)やショットワークスコノヒニなどが挙げられます。
特に、急な欠員や繁忙期の人員補充時に、アルバイトマッチングアプリは効果を発揮します。数時間単位の短期バイトにも対応できるため、柔軟な人材確保が可能です。
ただし、毎回違う人材に働いてもらう場合、仕事を教える負担が増加するなどのデメリットがあります。また、継続的に働くことを希望する応募者が少ないため、長期雇用が難しい課題もあります。とはいえ、マニュアルを整備して仕事の質を一定に保ったり、双方の合意のうえで正式採用へ切り替えたりすることも可能なため、状況に応じて柔軟な活用をおすすめします。
3.SNSやYouTubeで募集する
SNSやYouTubeを活用した採用は、若年層へのアプローチに効果的です。企業の魅力や職場の雰囲気を視覚的に伝えられるため、求職者の興味を引きつけやすくなります。
また、コストを抑えつつ、幅広い層にリーチできるのも大きな利点です。人件費を除けば、基本的に無料で実施できるためです。定期的な投稿や動画配信により、企業の認知度向上にも寄与します。
一方で、運用には一定の手間とスキル、魅力的なコンテンツ作成が求められるため、担当者の育成や外部リソースの活用も検討しましょう。
4.外国人紹介サービスを利用する
外国人材の活用は、人手不足解消の有効な手段として注目されています。特に、飲食・サービス業や製造業での需要が高い傾向です。
サービスを利用することで、言語や文化の壁を軽減できます。ビザ手続きなどの煩雑な作業もサポートしてもらえるため、スムーズな採用が可能です。
ただし、適切な労務管理や文化理解の促進が必要です。外国人材を受け入れるための研修や社内制度の整備が求められます。コスト面では初期投資が必要ですが、長期的な人材確保の観点からは有効な手段です。
5.店頭ポスターを掲載する
店頭ポスターは、地域密着型の採用に効果的な手法で、小売業や飲食業での活用が盛んです。コストを抑えつつ、即効性のある採用が可能になります。
印刷費用のみで実施できるため、低コストで採用活動を行えるのが大きな利点です。また、来店客や通行人に直接アピールできるため、職場の雰囲気を肌で感じてもらえます。
ポスター掲載する際は、魅力的なデザインで店の中で目につく場所に掲示しましょう。QRコードを掲載し、詳細情報へ誘導するなどの工夫も効果的です。
採用戦略を立案するときの5つの流れ
採用戦略を立案するときは、闇雲に立てるだけでは効果的な採用につながりません。そのため、以下の5つのステップを意識しましょう。
- 現状の採用活動を見える化する
- 採用ターゲットを整理する
- 採用計画を立てる
- 採用チャネルを選ぶ
- 採用活動を開始する
本項では、各ステップを詳しく解説します。採用戦略を立てる際にぜひ参考にしてください。
1.現状の採用活動を見える化する
採用戦略を立案する際、まずは現在の採用活動の現状把握をしましょう。過去の採用データの分析や応募数や面接設定率、採用率など数字を把握することにより、課題が明確になります。
また、求人広告費や面接にかかる人件費、研修費用なども含めて、採用にかかるコストを算出し、費用対効果を検証しましょう。
さらに、現在の従業員の定着率や離職理由を分析し、採用後のフォローアップ体制を確認することで、定着率向上のための施策を検討でき採用戦略に反映させられます。
2.採用ターゲットを整理する
次に、募集する職種や業務内容に適した人材像を明確にしてください。必要なスキルや経験、求める人物像を具体的に設定しましょう。
また、ターゲットとなる求職者の特性や就業ニーズの把握も重要です。学生や主婦、シニアなど、属性ごとの特徴や働き方の希望を整理し、理解を深めましょう。
自社の強みや魅力を洗い出し、ターゲットに訴求するポイントを明確にすることで、効果的な採用活動につなげられます。例えば、家庭との両立で忙しい主婦をターゲットにするなら、柔軟なシフト制度が刺さりやすいでしょう。
3.採用計画を立てる
採用ターゲットが明確になったら、事業計画や人員計画に基づいて、必要な採用人数を決定します。部署ごとの人員不足や今後の事業拡大を考慮して、適切な採用規模を設定しましょう。
また、採用スケジュールを策定し、応募受付開始から内定までの期間を明確にすると、進捗管理がしやすくなります。その際は、各段階での目標値の設定も忘れないようにしましょう。
さらに、採用予算の設定や、求人広告費や採用イベント費用、入社後の研修費用などの計上により、効率的な採用活動を実現できます。
4.採用チャネルを選ぶ
採用計画を立てたら、ターゲットとなる求職者が利用する媒体を調査しましょう。求人サイトやSNS、学校の就職支援サービスなど、効果的な情報発信手段の特定が大切です。
また、自社の規模や知名度に適した採用チャネルを選ぶことも重要です。大手求人サイトや地域密着型の求人媒体など、費用対効果を考慮して選定しましょう。
複数の採用チャネルを組み合わせたり、オンラインとオフラインの施策を併用したりすると、幅広い層にアプローチできます。相乗効果を狙って、効果的な採用活動を展開しましょう。
5.採用活動を開始する
採用チャネルが決まったら、採用活動を開始させます。まずは、魅力的な求人情報を作成し、選定したチャネルで情報を発信しましょう。ターゲットに響くキャッチコピーや待遇面のアピールポイントを盛り込んで、応募者の興味を引きます。
また、応募者との円滑なコミュニケーションや、選考プロセスの効率化も大切です。メールや電話での連絡を迅速に行い、応募者の離脱を防ぎましょう。
面接する際は、採用ターゲットに基づいた評価シートを作成することで、採用基準からブレずに選考を進められます。
パート・アルバイト採用における求人広告・募集文の作り方
パート・アルバイト採用で応募が集まる求人広告や募集文を作成する際は、以下の2点のポイントを意識してください。
- ターゲットを明確にする
- 自社の強みや魅力を訴求する
まずは、ターゲットを明確にし、どのような人物像を対象とした求人広告なのかを明らかにしましょう。
応募者の年齢層や性別、バックグラウンド、持っているスキルや資格、働く目的や動機などを想定します。求職者像を具体的にイメージできれば、仕事内容や職場環境を的確に伝えられ、採用のミスマッチを防げます。
次に、自社の魅力を存分にアピールしましょう。他社との差別化につながる特色ある企業文化や職場の雰囲気、ブランドイメージや将来のビジョンを盛り込むと良いでしょう。
充実した研修制度や教育体制など、応募者にとって魅力的な要素も積極的に訴求します。一緒に働きたいと思えるような人材像を示すのも効果的です。
パート・アルバイト採用における人材を見極めるポイント
パート・アルバイト採用では、適切な人材の見極めが成功につながります。長期的に活躍してもらえる人材を採用するためには、以下の3つの観点から慎重に見極める必要があります。
- 仕事に対する意欲はあるか
- 採用条件にミスマッチはないか
- 職場の雰囲気と合った人材か
本項では、ミスマッチを防ぎ、優秀な人材を採用するために押さえておくべき3つのポイントを解説します。
1.仕事に対する意欲はあるか
パート・アルバイトの応募者が本当にその仕事をやりたいと思っているのか、具体的な応募理由や志望動機を丁寧に聞き出しましょう。「給与がいい」「通勤が便利」などの条件面だけでなく、業務内容に関心や興味を持っているかどうかをしっかりと確認してください。
特に学生アルバイトの場合、単なる小遣い稼ぎではないか注意深く見極める必要があります。将来のキャリアにつながる経験を積む場だととらえているか、本人の言葉から読み取ってください。
さらに、長期的に働く意欲があるのかどうかなど、今後のプランについても話を聞いてみると良いでしょう。
2.採用条件にミスマッチはないか
パート・アルバイト採用では、企業側の要望と応募者の希望条件が合致しているかを入念に確認する必要があります。特に、勤務可能な曜日や時間帯、シフトの柔軟性など、労働条件の具体的な擦り合わせが重要です。
加えて、給与や待遇面での期待値も事前に確認し、企業側が提示する条件とのズレがないかチェックしましょう。多少のミスマッチがある場合は、お互いに譲歩できる余地がないか探ってみるのも一案です。
応募者の生活スタイルや学業との両立など、個人的な事情にも目を配り、長期的に安定して働ける環境にあるかどうかの見極めが採用の成功につながるでしょう。
3.職場の雰囲気と合った人材か
せっかく採用しても、職場の雰囲気に馴染めずに早期離職してしまっては意味がありません。面接時の受け答えや言葉遣い、立ち振る舞いなどから、応募者の人となりを観察し、社風との相性を見極めましょう。
例えば、明るく活発なコミュニケーションが求められる職場であれば、口数が少なく大人しい印象の応募者よりも、積極的に自己アピールができる人材を優先するといいかもしれません。逆に、落ち着いて淡々と業務をこなすことが求められる環境なら、几帳面で真面目そうな人材を採用するのが賢明です。
パート・アルバイトの採用戦略立案を成功させる6つのコツ
採用戦略立案を成功させるために、以下6つのコツを理解しておきましょう。
- 採用方法を考慮する
- 給与を上げる
- 福利厚生を充実させる
- 魅力を訴求する
- 条件をわかりやすく記載する
- 採用市場の活発・閑散時期に合わせて戦略を変える
各ポイントを自社の状況に合わせて柔軟に適用し、パート・アルバイト採用の成功につなげてください。
1.採用方法を考慮する
パート・アルバイトの採用方法の選択は、応募者の質と量に大きな影響を与えます。求人サイトやSNS、店頭ポスターなど、複数の手法を組み合わせて、幅広い人材にアプローチしましょう。
その際、ターゲット層に合わせた採用チャネルの選定が重要です。例えば、主婦層向けの求人サイトや学生向けのSNS広告などを活用する方法です。
また、費用対効果を考慮したうえで採用方法を選択しましょう。応募者1人あたりの採用コストを算出し、効率的な方法を見極めてください。採用コストの総額(外部コスト+内部コスト)を採用人数で割ることで、一人当たりの採用コストを算出できます。
2.給与を上げる
パート・アルバイトの採用では、給与を上げることで優秀な人材確保につながります。業界平均や地域相場を調査し、適切な水準を設定するのがポイントです。
実際に、アルバイトの時給アップに関する人事担当者調査では「2023年から現在までにすでに賃金アップ済み」の回答が32.9%と最も多く「2024年中に賃金アップ予定」が29.2%という結果が報告されています。賃金を上げる意志のある企業が増えているため、採用競争に負けないためにも、少しでも見直すことをおすすめします。
すぐに給与を上げられない場合は、段階的な昇給制度を取り入れて、給与アップの見込みがあることをアピールしましょう。勤続年数や能力に応じた明確な昇給プランを示してください。
出典:アルバイトの時給アップに関する人事担当者調査【2024年度】|ヒトクル
3.福利厚生を充実させる
パート・アルバイトの応募者にとって、充実した福利厚生は大きな魅力です。まずは、以下のような基本的な制度の整備から始めましょう。
- 有給休暇
- 社会保険
- 退職金制度 など
加えて、ワークライフバランスを支援する育児・介護休暇、短時間勤務制度、フレックスタイム制などの導入も検討をおすすめします。
これらの福利厚生を整えると、働きやすい職場環境をPRでき、優秀な人材の応募につなげられます。
4.魅力を訴求する
パート・アルバイトの採用では、企業の魅力や仕事のやりがいを具体的に伝えてください。給与だけでなく、社会貢献度や成長機会、職場の雰囲気など、応募者の心を動かすポイントを明確にします。
特に学生アルバイトには、やりがいを重視した訴求が有効です。スキルアップの機会や将来のキャリアにつながる経験を強調しましょう。
魅力を訴求する際は、現役スタッフの声や体験談を活用し、リアルな職場像を提示してください。インタビュー記事や動画コンテンツを求人情報に盛り込むと、応募者の共感を呼び起こせるはずです。
5.条件をわかりやすく記載する
パート・アルバイトの求人情報では、応募者に誤解を与えないよう、明確かつ具体的な記載を心がけましょう。勤務時間や給与、福利厚生などの条件は、詳細な説明が大切です。
また、シフトの柔軟性や交通費支給、昇給制度などの応募者が重視する情報は、わかりやすく目立つように掲載しましょう。
加えて、応募から採用までのプロセスを明示し、応募者の不安を解消するのも効果的です。選考ステップや必要書類などを事前に伝え、応募のハードルを下げることで、応募数の増加が期待できます。
6.採用市場の活発・閑散時期に合わせて戦略を変える
パート・アルバイト採用戦略を立てる際、採用市場の活発・閑散時期に合わせた戦略が重要です。全体として市場が活発となる春(3月~5月)、夏(6月~7月)、秋(9月~10月)は、競合との差別化を図るために、伝えたい情報を目立つように訴求しましょう。
例えば、週末の人手が足りない土日に働ける求職者を募集したい場合、求人原稿の1番上の目立つ箇所に「土日勤務大歓迎!」「土日時給○○円UP」などのアピールポイントを大きく記載しましょう。
一方、一般的に閑散期とされる8月や12月は、あえてこの時期に募集するのも有効です。求人が少なくなる際は、求人サイトや紙媒体の特別掲載号・特集に掲載することで、帰省しない求職者などの応募を狙えます。
パート・アルバイト採用戦略を立てて人手不足を解消しよう
パートやアルバイトの応募数を増やしたり、定着してくれる人材を採用したりするには、適切な採用戦略を取り入れながら、多角的にアプローチする必要があります。アルバイトマッチングアプリやSNSでの募集など多様な手法の中から自社に適した戦略を選びましょう。
また、パートやアルバイトの採用戦略では、給与を上げたり福利厚生を充実させたりするなど、応募者が魅力に感じるポイントを考慮した立案が大切です。本記事で解説した内容を活かして、パート・アルバイトの採用戦略立案・実行を成功させましょう。
パートやアルバイトの採用戦略を立てる際は「coachee人事シェア」を検討してみてください。採用ターゲットの要件定義や採用アプローチ手法の策定など、戦略立案に関する内容をサポートできます。
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