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「自分が介在することで、小さな笑顔を増やしたい」という思いが原点。 人材事業のスペシャリスト、杉原さんのキャリアストーリー

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・採用と教育を中心にRPO(採用代行)の企画や採用コンサルから定着サポート、若手人材の教育まで幅広く対応
・自身も企業の1人と考え、会社に寄り添い同じ方向を向いて伴走
・選考官から教育・育成・プログラム開発・セミナー司会業まで一気通貫
・企業の人材に関わる課題解決や会社のコンサルティングにも幅広く対応

近年、人材確保や従業員のエンゲージメント向上のために、企業は山積する課題に向き合い解決していかなくてはなりません。企業にとって人材は大切な資産です。特に人材に関する課題は社内から問題点が見えにくく、社員の働きがいや離職につながる原因は打ち手が難しいのが現状です。

こうした状況の中で、coacheeのパートナー人事として活躍する杉原さんは、人材紹介業からコンサルティングまで幅広く手がけ、数々の企業をサポートしてきました。今回の記事では、杉原さんのキャリアと人材紹介業に対する思いや人事コンサルにおける成功事例のほか、現在メインでされている人材採用と教育についてお話を伺いました。

リクルートキャリアへの就職が今も人材業に携わる私の原点

-杉原さんの経歴について教えてください。

私は今までさまざまなキャリアを経験してきたのですが、多くの巡り合わせでここまで来ました。

大学時代に遡りますが私は当時放送部に入っており、大学での活動以外にもラジオ局やテレビ局と契約をし、アナウンサー業務もしていました。そのため、就職活動は一切せず、大学卒業後もフリーのアナウンサーとして活動していました。

フリーでさせて頂くアナウンサーの仕事はとても楽しかったのですが、大学を卒業してから一度も企業に勤めたことが無かったため、自身の視野の狭さや、瞬間的な楽しさはあっても積み上げていくものが無いことへの焦りを感じ、一度企業に就職し社会人経験を積もうと、就職を決意しました。

とはいえ、時は就職氷河期。新卒でもなく社会人経験がない私がどの様にして会社に就職できるのかわからず、司会で関わった事があるブライダル業界であれば何かしらの役に立てるのではと思い、結婚情報誌ゼクシーを見ながら電話によるアポイント取り、あるベンチャー企業に就職することになりました。

その会社は、入社当時売上が30億程度でしたが、私が退職をする3年後100億程度まで伸ばし、一気に急成長している会社でした。今では考えられないと思いますが、朝3時に帰宅して6時に出社するというような働き方をしていました。それでも若さと、事業の展開の速さ、ゼロベースで生み出す事の面白さが勝り、私だけでなく皆がむしゃらに働いていたと思います。

ゼロから形を作るということを短期間でいくつか経験できたこともあり、次のキャリアを考え始めたのが27歳の頃でした。

結婚式のプロデュース業は個人に向けたサービスですが、その中で私が介在する最大の価値とは何だろうかということを常に考えながら仕事をしていました。これを次のキャリアではToBに向けて発揮できないかという思いを抱くようになったのです。

自分ができることは、サービスを提供すること。自分が介在することでそこに小さな笑顔が生まれていく仕事。そして、それが会社や社会に影響度が高ければ尚嬉しい、そうした仕事って何だろうと考え行きついたのが、経営者向けにサービスを展開する仕事であり、企業を創る大きな要素の一つである「人・組織」に関わる事だと、現在の株式会社リクルートキャリアに転職しました。

このリクルートキャリアでの経験が私が人材業に携わる原点です。

人材紹介業としてキャリアをスタート

-リクルートキャリアでは具体的にどのような仕事をしてきましたか。

リクルートキャリアでは約10年間人材紹介業に携わってきました。

主な業務は法人向けの営業。神戸支社の立ち上げに携わり、製造業から小売り・流通、IT、サービス業など、非常に幅広いお客様と対峙をし、神戸のマーケットを広げる事に微力ながら貢献できたと自負しています。1社1社顧客と密に向き合う中で、人・組織の課題=経営課題なんだということを再認識し、自身の仕事の重要性や責任の重さを学ばせていただいたのもこの頃です。

しかし、在籍中の10年間でシステムは目まぐるしく発展し、AIの活用が始まる中で、人間だからこそできるサービスとは何だろうかと考える日々が訪れました。

私の仕事に対する思いのベースは、「自身が介在することで、小さな笑顔が増える事」

その様な時に異動となったのが、ハイキャリア領域に特化した人材紹介を行う部署。やや年収帯の高い領域の法人営業と個人向けのサポート(キャリアアドバイザー)を両面で行う部署です。

ここでの経験がきっかけとなり、より深く、よりプロフェッショナルとして人間にしかできない人材紹介業をやっていきたいという思いが湧き、転職を決意し、上京したのが約10年前です。

この会社では、東京でしか味わえないような刺激的なマーケットでの経験を積ませてもらいました。マッキンゼーやボストンコンサルティングなどの大手外資系コンサルファームへの入社を支援するところから始まっている会社なのですが、私は戦略ファームを卒業される方を事業会社の戦略ポジションやファンドの投資先にご紹介する役割を担っていました。

そして今から約7年ほど前にフリーランスとして独立し、今は採用と教育をメインにしたフリーランスの人材事業に従事しています。

父の生き方や仕事への向き合い方を知り、改めてフリーランスの道に

-どのようなことをしたいと思い、フリーランスになりましたか。きっかけを教えてください。

実は、大きなやりたいことがあって独立したわけではありません。

東京でのプロフェッショナル人材の人材紹介業はやりがいがあり、普段出会えないような方たちと対面するのでとても刺激的でした。

日経新聞やビジネス誌でしか見かけたことがなかった方たちと直接会ってお話をする機会が多く、私自身も日々勉強をしなければ意味のある会話ができない状況でしたので、その方たちに付いていくのに必死でした。この時期が私にとって一番勉強した時期と言えます。

そんな中、突然地元の広島に住んでいた父が膵臓がんで倒れ、余命半年と宣告されました。

これはセンシティブな話題だと思いますので色々な考え方があると思いますが、父の遺志と私たち家族の決断は、薬漬けになって延命するより元気で良い思い出を作って潔い最期を迎える事を選び、全ての治療を辞退させて頂きました。

私は毎週末広島に帰り父とは色々な場所に遊びに行き、結果父は当初の余命の3倍である1年半生きてくれ、余生を家族でたくさんの思い出を残して過ごすことができました。

父は自営業で、私は昔から父の働く姿を見てきておりその姿が大好きではあったのですが、改めて父から仕事への向き合い方や、プロフェッショナルとしての生き様を知り、改めてかっこいいと思い、父と同じように自分の仕事に自分で責任を持って生きていきたいと腹をくくったのが、フリーランスになるきっかけです。

もしかしたらこの時期は、もっと勉強をして今まで以上に集中して仕事をしなければならない時期だったと思います。しかし、気持ちは半分上の空でふわふわとしており、やるべきことができない弱い自分に嫌気がさしていたのも事実です。当時所属していた会社が素晴らしい会社であっただけに、このような気持ちで仕事に向き合うのはとても失礼なこと。父の仕事への向き合い方とも反する自分の態度に「これではいけない。一旦全部リセットしよう」と思い退職を決意しました。

父のこともひと段落し、自分の仕事への思いの原点に立ち返って「自分が介在することで、小さな笑顔を増やしたい」これまで会社員として経験させて頂いてきたことを生かしながら、誰かのありたい姿のために支援することが、私の仕事だと思い、フリーランスとして人材事業に携わる一歩を踏み出しました。

今までの経験や強みを生かし、幅広い企業や業界の人材事業に対応

-人事に関する業務をされてきましたが、今している仕事はどのような内容でしょうか。

今は採用と教育を中心に、RPO(採用代行)の企画や採用コンサルから定着サポート、若手の人材育成に携わっています。

関わる企業は非常に幅が広く、上場企業、グループで1万名を超えるようなグローバル企業、SaaS事業や最新のテクノロジーを備えているベンチャー企業から20名ぐらいの地場の企業などクライアントは多種多様です。

ありがたいことに、さまざまなクライアントとお付き合いさせていただいています。

-顧客に対して、どのような付加価値を提供したいと思っていますか。

私を利用いただいている理由として、外部の視点に興味を持っていただいている事は大前提ですが、外部の視点から単に一般論を唱えたり、「こうすべきです」という話はしません。その会社何を大切にしているのか、そうした価値観やどこを目指そうとしているのか目指す姿に重点をおき、意識しながら携わらせていただいています。

外部の人間ではありますが、私もその会社の1人と考え、会社に寄り添って同じ方向を向いて企業を良くしていきたいというのが私の付加価値です。

柔軟性と対応力は私の強み。過程を楽しみながらトラブルに対応

-仕事の中で強みと感じる部分を教えてください。

柔軟性と対応力の部分が強みだと思います。例えば、イレギュラーが起こった際にどのようにリカバリーをしていくか、次はどのような一手を取るかを冷静に客観的に考えて提案しています。

もちろんトラブルはないに越したことはありませんが、対応していく過程が面白いと感じる場面は多いと思います。

クライアントの変化に寄り添えた瞬間が何よりのやりがい

-やりがいを感じる瞬間はどのような時ですか。

クライアントの悩みが少しでも解決できたと感じた瞬間が、私にとってやりがいです。経営者の方は、視座が高く広い視点で物事を捉えているため、概念的なお話しをされる方が多いと思いますが、課題を整理し具体的な課題に落とし込み、実態に合わせてやるべき事を具現化していきます。

提案に対して、経営者の方が一筋の光を見出され、顔色が明るくなる瞬間を見ると、自分の仕事の意義を強く感じます。

また別の視点では、若手の方の研修の場面でも同じです。研修が終わった瞬間に、「これからクライアントにお電話するのですが、こうしてみますね。」とすぐに実務に落として変化いただけた瞬間を見ると、私が介在して良かったと思える場面です。

採用支援の本質は企業の課題に沿った人材戦略の再構築

-今まで経験してきた採用の支援について教えてください。

まずは1つ目なのですが、スタンダード市場に上場している従業員1000名弱ほどの中堅企業です。住宅設備周りのさまざまなサービスを提供している会社ですが、新規事業の立ち上げに伴い、複数部署での採用が必要となっていました。

短期間で採用を成功させなければならず、その支援をお願いできないかというご依頼。

まず、各ポジションにはどのような課題があるのか各部署にヒアリングさせて頂き、採用の目的や背景をすり合わせていきました。

そうしていく中で、本当に必要なのは、これまで事前に出されていた求人の概要とは異なる能力や人物要件を満たした方であることが浮き彫りになったポジションもあり、各部署と副社長も交え何度もミーティングを重ね、会社の目的やゴールに向けて何が必要かを考えました。その結果、必ずしも採用が解決手段ではないポジションも出てまいり、既存の部署のあり方を見直すことが重要である部署には組織の在り方についてのアドバイスを。そして、採用が本当に必要な部署には要件のすり合わせを徹底的に行い、会社の目的に沿った採用を行いました。

このプロジェクト期間中約6割の採用目標を達成し、その流れを人事部へと引き継ぎました。人事部内で自走できる体制を構築することができ内製化いただくことに成功しました。

企業から「人材が必要」「採用したい」と相談を受けた際には、ただ採用の方法やチャンネルを考えるのではなく、そもそも何が目的なのかをゼロベースで整理し直すことが重要です。このアプローチは他のポジションや企業に対しても有効だと感じています。

今でもこの会社とはコンタクトを取り続けていますが、非常に良い採用が続いていると感じています。

全社員にインタビュー!「社員の声」レポートで企業のエンゲージメントを向上

-今まで経験された採用以外の支援について教えてください。

ある会社の*ES(エンゲージメントスコア)向上に携わった経験です。退職者の少ない企業だったのですが、会社のフェーズが大きくなるにつれ、どうしても退職者が出てしまうことに、会社としても変化をしていかなくてはいけないという危機感からご依頼をいただきました。

従業員は約30名ほどの小さな会社でしたので、役員から新入社員まで全員に一人ずつたっぷりと時間を取ってインタビューを実施しました。インタビューの内容設計、インタビュー実施、事実の報告と課題や改善点などをまとめたレポートの提出。

そのレポートを見た社長は「会社としても薄々これが原因かもしれないとは感じていたが、思っていた以上に問題が深刻だった」と感想を述べられました。また「社員のために良かれと思って行っていた施策が、実はただ甘やかすだけの結果になっていた」とも気づかれました。

この会社は非常に優れた組織で、すぐに制度の見直しや配置転換を行い、結果として社員の定着率が向上しました。

この会社ともコンタクトを取り続けており、継続的に依頼もいただいています。

私はもともと人材紹介業の出身ですので、採用課題や人材要件の整理、また採用したい人材のフォローやサポートなどは最も得意としています。しかし、採用課題や人材要件の整理を行うためには、企業の目指す姿、課題を知る必要があり、そこから派生して、現在は採用支援にとどまらず、企業の人材に纏わる課題解決や会社のあるべき姿へのコンサルティングにも幅広く対応しています。

**ES(エンゲージメントスコア)

従業員が企業のビジョンや目標に共感し、業務に取り組む意欲や生産性が高いことを示す指標

おわりに

今回のインタビューはいかがだったでしょうか。

企業が人事に関する課題を抱えている場合、杉原さんのように広い視野と豊富な経験を持つ人事のプロフェッショナルに、採用から教育まで一任することが有効な方法の一つです。

一任することで、企業が求める理想的な人材の採用が実現するだけでなく、入社後の教育を通じて社員の企業への帰属意識が高まり、離職防止にも繋がります。

今回の記事を参考に、採用業務に関するお悩みを持つ経営者様や人事担当者様がいらっしゃいましたら、ぜひ一度coacheeにご相談ください。

この記事が皆様の採用活動の一助になれば幸いです。

coachee 人事シェア採用について

今回の記事で紹介した杉原さんをはじめ、coachee人事シェア採用には、人事業務に精通したプロフェッショナルが揃っています。

人材採用や課題解決などの人事にまつわる業務を代行でき、多様な業界・業種に対応可能なパートナー人事が、採用課題を解決する支援を提供しております。

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