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人事データ分析初級ガイド|5ステップの進め方と3つの分析手法を解説

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coachee 広報チーム
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経営層から「人事データを活用しろ」と指示を受けたものの、社内のデータはExcelや複数システムに散らばり、何から手をつければ良いか分からない。分析できる人材も社内におらず、進め方のイメージが湧かないまま時間だけが過ぎていく。

このような状況に置かれている人事担当者も多いのではないでしょうか。

人事データ分析とは、勤怠や評価、採用などのデータを活用して、人事施策の意思決定を客観的に分析する取り組みです。

本記事では、以下の内容を解説します。

  • 人事データ分析とは何か
  • 3つのメリット
  • 進め方
  • 活用ツール
  • 企業の成功事例
  • 注意点など

読み終わる頃には、自社で取り組む最初の一歩が明確になります。

人事データ分析(ピープルアナリティクス)とは

人事データ分析とは、従業員の勤怠や評価、スキル、エンゲージメントなどのデータを収集・分析する取り組みです。分析結果を採用・配置・育成・離職防止といった人事施策の意思決定に活用します。 

経験や勘に頼った属人的な判断から脱却し、客観的な根拠にもとづいて人材マネジメントの精度を高めるアプローチとして注目されています。 

人事データ分析が注目される3つの背景

人事データ分析が注目される背景には、社会・技術・経営の3つの変化があります。それぞれの内容を以下の表にまとめました。

背景内容
労働人口の減少と人材流動化少子高齢化により働き手が不足するなか、一人ひとりの生産性を高め、優秀な人材の離職を防ぐことがこれまで以上に重要になっている。限られた人材を最大限に活かすために、データに基づく人事判断が求められている
HRテクノロジーの発展クラウド型のタレントマネジメントシステムやBIツールが普及し、専門家がいなくても人事担当者自身がデータの収集から可視化までを行える環境が整った。生成AIを搭載したサービスも登場している
戦略人事の推進管理業務中心の「守りの人事」から、経営戦略と連動して事業成長に貢献する「攻めの人事」への転換が求められている。経営層に対してデータを根拠に施策の妥当性を説明する役割が人事部門に期待されている

これら3つの変化が重なり、人事データ分析は一部の企業だけのものではなくなってきています。

人事データ分析の3つのメリット

人事データ分析を取り入れることで、人事業務に以下のようなメリットがもたらされます。

1.採用ミスマッチを減らせる

採用基準を客観的にすることで、入社後のミスマッチを減らせます。

自社で活躍するハイパフォーマーの特性をデータで可視化し、採用要件に組み込めるためです。応募経路ごとの定着率を分析すれば、効果的な採用チャネルへの集中投資もできます。

2.離職リスクを早期に察知できる

勤怠・評価・サーベイのデータを組み合わせると、離職の兆候を早期に把握できます。残業時間の急増や1on1での発言変化など、複数のシグナルから退職リスクを推定できるからです。

早期に察知できれば、面談や配置転換などの打ち手を先回りして実行できます。

3.評価や配置の納得感が高まる

データに基づく評価と配置は、従業員の納得感を高めます。

評価では、評価者ごとの偏りをデータで可視化して是正できます。配置では、本人のスキルや希望と業務内容を照合でき、適材適所の体制づくりが可能です。

公平で透明性の高い運用は、エンゲージメント向上にもつながります。

【5ステップ】人事データ分析の進め方

人事データ分析は、計画的にステップを踏むことで成果につながります。具体的な手順は次の5つです。

  1. 目的とビジネス課題を設定する
  2. 必要なデータを収集・統合する
  3. 分析ツールを選定する
  4. データを分析しインサイトを抽出する
  5. 施策を実行し効果を検証する

以下で詳しく解説します。

1.目的とビジネス課題を設定する

最初に「何のために人事データを分析するのか」を明確にしましょう。目的が曖昧なままデータを集めても、有益な示唆は得られないためです。

例えば、以下のような解決したいビジネス課題を先に設定します。

  • 若手社員の離職率を下げたい
  • 採用ミスマッチを減らしたい
  • ハイパフォーマーの共通項を知りたい

その課題から逆算して、必要なデータと分析手法を決めるのが鉄則です。

2.必要なデータを収集・統合する

目的に沿ったデータを、人事システムや勤怠システムなどから収集し、ひとつに統合します。

集めたデータは、そのままでは分析に使えないケースがほとんどです。表記ゆれを統一したり、抜けているデータを補完したりする「データクレンジング」という工程が欠かせません。

例えば同じ部署なのに「営業部」と「営業1部」の表記が混在していると、正しく集計できないため、注意が必要です。

3.分析ツールを選定する

データの規模と目的に応じて、適切な分析ツールを選びます。少量のデータならExcelで十分ですが、複数システムを横断して可視化したい場合はBIツールやタレントマネジメントシステムがおすすめです。

ツール選定では、以下の3点を確認しておくと、導入後の運用がスムーズになります。

  • 自社のIT人材で運用できるか
  • 現場が直感的に操作できるか
  • 既存システムと連携できるか

詳しいツール比較は「人事データ分析に活用できるツール」で解説します。

人事データの可視化や一元管理に役立つタレントマネジメントシステムの目的や導入手順については、こちらの記事で詳しく解説しています。

 タレントマネジメントとは?目的やメリット、導入手順を紹介【2025年最新】

4.データを分析しインサイトを抽出する

集めたデータを集計・可視化し、課題の原因と仮説を読み解きます。単に数字を出すだけでなく「その数字がビジネスにとって何を意味するのか」を解釈する作業が重要です。

例を挙げると「20代の離職率が高い」という結果が出ても、原因は給与・上司・配属先などさまざまです。

年代別だけでなく部署別・上司別にも分解することで、本当の原因が見えてきます。「若手だから辞める」と決めつけず、データから事実を読み解く姿勢が求められます。

5.施策を実行し効果を検証する

分析結果をもとに具体的な施策を立案・実行し、効果を検証します。分析自体が目的化しないよう、必ず行動に落とし込みましょう。

施策実行後はKPIを設定し、3ヶ月後・半年後・1年後の数字を追います。期待した効果が出ない場合は仮説を見直し、PDCAを回していきます。

なお、分析結果を関係者に共有する際は、いきなり意外な結果だけを見せると反発を招きやすくなります。まずは「たしかにそうだ」と納得してもらえる情報から示し、そのうえで本命の結果を伝えると、施策が前に進みやすくなります。 

人事データ分析で扱う主なデータ項目

人事データ分析で扱うデータは多岐にわたります。代表的な項目を以下の表にまとめました。

カテゴリ主なデータ項目分析の例
基本情報氏名・年齢・所属・役職・入社日属性別の傾向把握
勤怠残業時間・有給取得率・遅刻早退過重労働や離職予兆の検知
評価人事評価・目標達成率・360度評価ハイパフォーマー分析
採用応募経路・選考通過率・内定承諾率採用ファネルのボトルネック特定
スキル保有資格・研修受講履歴・経験業務適材適所の配置
エンゲージメントサーベイ結果・1on1記録・退職理由離職リスクの把握

これらすべてを最初から扱う必要はありません。

まずは、目的に直結する2〜3項目から分析を始め、徐々に範囲を広げていきましょう。

出典:株式会社HRBrain「人事データ分析の進め方」

人事データ分析の手法


人事データ分析では、目的に応じて使い分ける代表的な分析手法があります。

ここでは、Excelやタレントマネジメントシステムでも実行できる3つの手法を紹介します。 

1.時系列分析|指標の変化を時系列で追う

時系列分析は、ある指標が時間の経過とともにどう変化したかを把握する手法です。

月次・四半期・年次で同じ指標を追い、トレンドや季節性を見つけるのに有効で、グラフは折れ線グラフが基本です。

▼イメージ

例えば「新卒社員の3年定着率を入社年度別に並べる」と、特定の年から定着率が急落しているといった変化が見えてきます。

新人研修の内容変更や配属方針の変更など、人事施策が定着率にどう影響したかを検証する材料になります。

Excelのピボットテーブルと折れ線グラフだけでできるので、初めての人事データ分析にも取り入れやすい手法です。

2.度数分布分析|データの偏りを把握する

度数分布分析は、データの散らばりや偏りを把握する手法です。

「全社の中で多数派はどこか」「平均値からかけ離れた人がどれだけいるか」を知るのに有効です。グラフはヒストグラム(柱状図)が使われます。

▼イメージ

例えば「全社員の有給休暇取得日数」をヒストグラムで表すと「年5〜10日のゾーンに大半が集中する一方で、年3日未満の社員が想定以上に多い」といった分布が見えてきます。

平均値だけを見ていては気づけない「取得できていない層」を可視化でき、有給取得促進策の対象を明確にできます。

3.相関分析|2つのデータの関係性を調べる

相関分析は、2つのデータの関わり合いを調べる手法です。「研修受講回数と昇進スピード」「上司との1on1頻度とエンゲージメントスコア」など、人事施策の効果検証に有効です。

グラフは散布図やヒートマップが使われます。

▼イメージ

相関の強さは相関係数で表され、1に近いほど正の相関、-1に近いほど負の相関、0に近いと相関なしとなります。

例えば「1on1の月間実施回数とエンゲージメントスコア」の相関係数が0.6だった場合、1on1を実施している部署ほどエンゲージメントが高い傾向が読み取れ、1on1の全社展開を後押しする根拠になります。

人事データ分析でよくある3つの課題と対処法

ここでは、人事データ分析でよくある3つの課題と対処法を解説します。

1.データが複数システムに分散している

人事データが複数のシステムやExcelに散らばっており、統合に時間がかかるという課題は多くの企業で見られます。

多くの人事データは給与計算や社会保険手続きのために正規化されており、もともと分析用に設計されていません。

給与計算・勤怠・採用・評価のシステムが別々で、データの形式も異なるため、分析以前のデータ整備に膨大な工数がかかります。

対処法としては、まずは目的に直結するデータだけに絞って統合を試みましょう。すべてを一気に統合しようとせず「今回は退職者分析だけに使う」といった具合にスコープを限定すると、最初の一歩を踏み出しやすくなります。

中長期的には、タレントマネジメントシステムでの一元管理を検討してください。

2.分析できる人材が社内にいない

データ分析のスキルを持った人材が社内におらず、進め方が分からないという声もよく聞かれます。

株式会社リクルートマネジメントソリューションズの2023年の調査では、人事データ活用の課題トップに「人事スタッフの分析・活用スキルが足りない」が挙げられ、本社人事の37.9%、部門人事の35.7%が課題として認識しています。

出典:株式会社リクルートマネジメントソリューションズ「人事データ活用に関する実態調査

対処法は次の2つです。

対処法内容向いているケース
自社でスモールスタートするいきなり統計の専門知識を学ぶのではなく、Excelのピボットテーブルや簡単な可視化から始めるデータ量が少なく、まずは社内にノウハウを蓄積したい場合
社外のプロ人事に伴走してもらう即戦力の経験者にスポット参画してもらい、自社の体制構築を支援してもらう採用領域などで早期に成果を出したい、社内にリソースがない場合

社内に分析できる人材がいない場合、無理に自社だけで解決しようとすると、結局データが活用されないまま放置されてしまいがちです。スモールスタートと並行して、外部の知見を借りる選択肢を持っておくと前に進みやすくなります。

そのような場合は、人事シェアサービス「coachee人事シェア」がおすすめです。

大手からスタートアップまで多様な業界での人事経験を持つプロ人事が、データ整備から分析・施策立案まで伴走します。

初期費用・月額費用は0円の完全成功報酬型で、依頼後最短1日でプロ人事を紹介可能です。

3.個人情報の取り扱いやAI入力への配慮が不足する

人事データには給与や評価、メンタルヘルスなど機微な個人情報が含まれます。したがって、個人情報保護法を遵守し、利用目的を従業員に明示することが求められます。

特に注意したいのが、生成AIへのデータ入力です。履歴書や個人を特定できる人事データを、生成AIにそのまま入力すると、情報漏洩や学習データへの意図せぬ利用につながる恐れがあります。

氏名や社員IDを匿名化し、エンタープライズ版のセキュアな環境を利用するなど、社内ガイドラインを定めてから取り組みましょう。

【企業事例3選】人事データ分析で課題を解決した取り組み

ここでは、人事データの可視化と分析によって採用や定着の課題を解決した3つの事例を紹介します。いずれも、人事シェアサービス「coachee人事シェア」が支援した事例です。

1.大手自動車メーカーDX事業部|採用フローを完全可視化

大手自動車メーカーグループの新しいDX事業部では、事業の急成長で採用案件が膨大にあるにもかかわらず、採用の知見を持つ人材が不在でした。

採用データがどこで誰に渡っているのかも不透明な状態でした。

そこで、coachee人事シェアのプロ人事が参画し、採用のプロセスを一つひとつ確認したうえで、データの送信経路やオペレーションフローを完全に可視化しました。

さらに、スカウトメール効果表や半年間の予算計画表、媒体・職種別のスカウト送信計画を作成し、データに基づく採用活動が実現しました。

業務がどこで滞っているかを把握できるようになったことで、問題が発生しても迅速に解決できる仕組みが整っています。

新卒採用支援から人事コンサルまでを一手に! パートナー人事 江藤さんのキャリアと起業の軌跡

2.トヨタコネクティッド|歩留まり可視化でカジュアル面談が3ヶ月で140%増

トヨタコネクティッド株式会社では、人事担当者が日々の面接対応などに追われ、戦略的な人事活動やPDCAの実行が後回しになっていました。

そこでcoachee人事シェアのプロ人事が、面接代行などの実務を引き受けつつ、採用プロセスごとの通過率(歩留まり)を可視化しました。どの工程で候補者が離脱しているかをデータで明らかにし、スカウトの送り先や文面を改善したのです。

その結果、適切な候補者との接触が増え、カジュアル面談数は3ヶ月で140%増加しました。実務負担の軽減とデータに基づく改善の両立が、採用力強化につながった事例です。

トヨタコネクティッド株式会社における採用プロセス最適化と戦略的リソース支援

3.物流企業|人事情報のデータベース化で定着率改善

従業員550名の物流企業では、coachee人事シェアのプロ人事が執行役員として参画し、人事情報のデータベース化と個人KPIへの落とし込みを進めました。

これにより、これまで属人的だった評価運用の基準が整い、制度が可視化されました。 

役割と成果に基づいた評価・報酬体制が整備されたことで、従業員の納得感が高まり、モチベーション向上と定着率の改善にもつながっています。

物流現場における人事制度改革と組織・評価体制の再構築

採用のデータ可視化や評価運用の標準化は、社内だけで進めるのが難しい領域でもあります。

coachee人事シェア」では、大手企業からスタートアップまで多種多様な業界での人事経験を持つプロ人事が、戦略策定から実務まで一貫して支援します。

独自の厳しい審査を経たプロ人材のみをご紹介しているため、安心して業務を任せられるのも特徴です。

人事データ分析に活用できるツール

人事データ分析に使えるツールは、大きく3つのカテゴリに分かれます。それぞれの特徴を以下の表にまとめました。

ツール種別代表例向いているケース
表計算ソフトExcel・Googleスプレッドシートスモールスタート、データ量が少ない、社内に既に導入済み
タレントマネジメントシステムHRBrain・カオナビ・タレントパレット・SmartHR人事データを一元管理したい、ダッシュボードで日常的に可視化したい
BIツールTableau・Power BI・Looker Studio複数システムのデータを統合したい、高度な可視化が必要

最初からすべてを導入する必要はありません。まずはExcelで分析を行いましょう。

データ量や分析のニーズが増えてきた段階で、タレントマネジメントシステムやBIツールへ段階的に拡張していく方法がおすすめです。 

人事データ分析のサポートならcoachee人事シェア

人事データ分析とは、勤怠・評価・採用などのデータを活用して、人事施策の意思決定を客観化する取り組みです。

進め方は、以下の5ステップです。

「目的設定→データ収集→ツール選定→分析→施策実行」

ただし、多くの企業ではデータの分散や分析人材の不足が壁となり、進めたくても進められないのが実情です。

採用フローの可視化や歩留まり分析、人事情報のデータベース化といった実務的な領域では、経験豊富なプロ人事の伴走が成果を大きく左右します。

coachee人事シェア」は、大手からスタートアップまで多業界の採用経験を持つ複業プロ人事が、戦略策定からデータ整備、運用改善まで一貫して支援します。

初期費用・月額費用0円の完全成功報酬型で、最短1週間から稼働開始が可能です。

人事データ分析の体制づくりに悩む方は、ぜひ一度ご相談ください。

記事を書いた人
hidechika-takahashi
coachee 広報チーム

coachee 広報チーム

国家資格キャリアコンサルタントの資格を持つ高橋秀誓と、採用責任者、人事責任者などの豊富な経験を持つスタッフが率いるcoacheeの広報チーム。
皆様に採用や人事業務に役立つ情報を提供します。

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